遅咲きの本の蟲で、奇譚好き。故郷は浜北(現浜松)。たまに手製本修行。
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浅草オペラの時代 展
e0160262_2110815.jpg大正時代に庶民の娯楽として流行した「浅草オペラ」の歴史・ヒット曲・演目・俳優などをパネルや映像で紹介している企画展。
文明開化だ、大正ロマンだといつも騒いでいるくせに、浅草オペラはあまり気にしていなかったのでとても勉強になった。


時代は明治でちょっと違うけど、浅草六区の見世物小屋が舞台になった話をちょうど読んでいたので、当時の地図があったり街並みのセットが組んであったのが嬉しかった。


宮沢賢治も“ペラゴロ”と呼ばれていた熱狂的なファンの一人だった。『函館港春夜光景』には人気テノール歌手の田谷力三や舞踏家の高田雅夫の名前が出てくる。


『函館港春夜光景』

地球照ある七日の月が、
海峡の西にかかって、
岬の黒い山々が
雲をかぶってたゞずめば、
そのうら寒い螺鈿の雲も、
またおぞましく呼吸する
そこに喜歌劇オルフィウス風の、
赤い酒精を照明し、
妖蠱奇怪な虹の汁をそゝいで、
春と夏とを交雑し
水と陸との市場をつくる
  ……………………きたわいな
  つじうらはっけがきたわいな
  オダルハコダテガスタルダイト、
  ハコダテネムロインデコライト
  マオカヨコハマ船燈みどり、
  フナカハロモエ汽笛は八時
  うんとそんきのはやわかり、
  かいりくいっしょにわかります
海ぞこのマクロフィスティス群にもまがふ、
巨桜の花の梢には、
いちいちに氷質の電燈を盛り、
朱と蒼白のうっこんかうに、
海百合の椀を示せば
釧路地引の親方連は、
まなじり遠く酒を汲み、
魚の歯したワッサーマンは、
狂ほしく灯影を過ぎる
  ……五がつはこだてこうえんち、
    えんだんまちびとねがひごと、
    うみはうちそと日本うみ、
    りゃうばのあたりもわかります……
夜ぞらにふるふビオロンと銅鑼、
セミサンにもつれる笛や、
繰りかへす螺のスケルツォ
あはれマドロス田谷力三は、
ひとりセビラの床屋を唱ひ、
高田正夫はその一党と、
紙の服着てタンゴを踊る
このとき海霧〔ガス〕はふたたび襲ひ
はじめは翔ける火蛋白石や
やがては丘と広場をつゝみ
月長石の映えする雨に
孤光わびしい陶磁とかはり、
白のテントもつめたくぬれて、
紅蟹まどふバナナの森を、
辛くつぶやくクラリネット
 
風はバビロン柳をはらひ、
またときめかす花梅のかほり、
青いえりしたフランス兵は
桜の枝をさゝげてわらひ
船渠会社の観桜団が
瓶をかざして広場を穫れば
汽笛はふるひ犬吠えて
地照かぐろい七日の月は
日本海の雲にかくれる

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by origanese | 2012-06-16 21:22 | Museum・Gallery | Comments(3)
Commented by titi at 2012-06-17 10:52 x
そう、賢治はペラゴロだったんだ! 好奇心のかたまり。
声に出して読んだら、リズムが浮かんできた。
たしか川端康成に『浅草紅団』というのがあったような。
読んだことはないけど。
Commented by origanese at 2012-06-17 22:09
そう。川端康成も谷崎潤一郎もペラゴロだったって書いてあった。
凌雲閣があった時代だね。
Commented by titi at 2012-06-17 22:20 x
さしずめ
われわれはルリゴロというところかな
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